採用の現場で、「LINE公式アカウントを作ったのに、応募が1件も来ません」という相談をよく受けます。
原因は、機能不足ではありません。設計と運用の基本が欠けているだけです。
本記事では、SNSが苦手な方でもわかるように、やるべきことを具体例とテンプレート付きで解説します。
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- 1. 導入:なぜ「LINEを入れたのに応募ゼロ」が起きるのか
- 2. よくある勘違い:LINEは“集客装置”ではなく“転換装置”
- 3. 致命的なミス①:入口がない(露出不足)
- 4. 致命的なミス②:登録時の“価値提案”が弱い
- 5. 致命的なミス③:初回メッセージ設計ミス
- 6. 致命的なミス④:セグメント不在で一斉配信
- 7. 致命的なミス⑤:応募動線が遠い・摩擦が大きい
- 8. 致命的なミス⑥:自動応答・キーワード応答の未設定
- 9. 致命的なミス⑦:信頼の欠如(個人情報・企業実在性)
- 10. 致命的なミス⑧:計測していない(どこで落ちているかわからない)
- 11. 成功パターン:成果が出るアカウントの共通点
- 12. テンプレ集:そのまま使える文面&設計
- 13. チェックリスト:導入直後にやる10のこと
- 14. 30-60-90日アクションプラン
- 15. ケーススタディ(匿名・要点)
- 16. まとめ:LINE採用は“設計8割・運用2割”
- A. 固定文(コピペ可)
- B. 反応率が上がる配信ネタ(週2本の例)
- C. 休眠掘り起こしメッセージ
- 結論
1. 導入:なぜ「LINEを入れたのに応募ゼロ」が起きるのか
よくある誤解は、「ツールを導入すれば成果が出る」という考え方です。
しかし、採用はファネルで動きます。ファネルとは、候補者が応募に至るまでの道筋のことです。
- 認知(あなたの会社を知る)
- 関心(少し興味を持つ)
- 登録(LINEに友だち追加する)
- 応募(フォームやメッセージで応募する)
- 面接(実際に会う)
応募ゼロの場合、たいていは上流で詰まっている、つまり「入口がない」「価値提案が弱い」「初回の案内が悪い」のいずれかです。
LINE自体は転換装置、つまり「興味を持った人を応募に進めるための道具」です。道に人を連れてくるのは、求人票や採用サイト、店頭、SNS、といった集客の仕事です。
2. よくある勘違い:LINEは“集客装置”ではなく“転換装置”
- 集客とは、人を連れてくることです。求人媒体、ハローワーク、Indeed、採用サイト、店頭POP、社員紹介などがそれに当たります。
- 転換とは、興味を持った人を応募に進めることです。LINEはここが得意です。
入口が弱いままLINEを導入しても、砂漠に自動販売機を置くようなものです。まず、どこから人がLINEに入ってくるのかを設計しましょう。
3. 致命的なミス①:入口がない(露出不足)
「友だち追加の導線が見つからない」。これが最も多い失敗です。
候補者が見ているすべての場所に、QRコードと一言のベネフィットを出してください。
設置場所の例です。
- 採用サイトの各ページ、求人詳細ページの上下
- 求人媒体の本文、画像、会社情報欄
- 会社HPのヘッダー、フッター、アクセスページ
- 店頭POP、レジ横、掲示板、休憩室
- 名刺、会社パンフレット、会社案内PDF、請求書の備考欄
- メール署名、応募者への自動返信メール
- 社員のSNSプロフィール、会社のSNS固定投稿
追加インセンティブも忘れずに。
「友だち追加で職場見学が最短当日」「追加で面接1工程スキップ」「非公開求人を先行案内」など、候補者の得を一言で伝えます。
4. 致命的なミス②:登録時の“価値提案”が弱い
「とりあえずLINE追加してください」では弱すぎます。
候補者は忙しく、LINEの追加も見返りがないと動きません。
強い価値提案例です。
- 「最短5分で応募完了。履歴書は面接時でOK」
- 「職場見学の日程がLINEで即予約できます」
- 「時給・シフト・勤務地をLINEで質問OK。即時返信します」
- 「面接辞退はスタンプ1つでOK。連絡の手間を減らします」
- 「非公開の増員枠はLINEで先行案内します」
短く、具体的に、候補者の利益だけを書く。これが原則です。
5. 致命的なミス③:初回メッセージ設計ミス
友だち追加後の最初の3通で、ほぼ勝負が決まります。
長文テンプレの一斉送信は、読まれず離脱します。
おすすめは、初回3通設計です。
- ウェルカム
- 要件は3行以内。ベネフィットを再提示。
- 例:「追加ありがとうございます。最短5分で応募、LINEで見学予約OKです。」
- 選択式メニュー(タップできるボタン)
- 「応募する」「見学する」「質問する」「求人一覧」など、やりたいことを選ばせます。
- 自然に自己セグメント(自分で分類)してもらえます。
- 即時CTA(次の一歩の案内)
- 「応募はここから」「見学はこの日程」など、ボタンで1タップ。
- CTAとは、次の行動を促す案内のことです。
NGパターンは、会社沿革や理念を長々語ること、画像だらけで読み込みが遅いこと、そして応募ボタンがないことです。
6. 致命的なミス④:セグメント不在で一斉配信
全員に同じメッセージを送ると、関係ない人にとっては迷惑です。
タグ付けをしましょう。タグとは、候補者の属性をメモする機能です。
最低限のタグ例です。
- 職種:販売、製造、介護、事務、営業
- 勤務地:本社、A工場、B店舗
- 雇用形態:正社員、契約、アルバイト、パート
- 経験:未経験、経験1年以上、有資格
- 関心:高時給、土日休み、日勤固定、短時間
配信する際は、合致するタグの人だけに送ります。
さらに、初回の選択式メニューで自己申告してもらうと、運用が楽になります。
7. 致命的なミス⑤:応募動線が遠い・摩擦が大きい
外部の長いフォームに飛ばすと、スマホでの入力が面倒で離脱します。
1タップ応募を用意してください。
- LINEのボタンをタップ
- 「名前」「電話番号(またはメール)」だけ
- その後、担当者がLINEでヒアリング(勤務条件、希望シフトなど)
最初から全部入力させないことがコツです。
必要事項は後から聞く、これで応募数は一気に増えます。
8. 致命的なミス⑥:自動応答・キーワード応答の未設定
夜間や土日も質問は来ます。即時返信がないと、他社に流れます。
自動応答とキーワード応答を設定しましょう。
- 自動応答例:「お問い合わせありがとうございます。担当の○○が、24時間以内に必ず返信します。よくある質問はこちら。」
- キーワード辞書(単語に反応して返す仕組み)の必須語例
- 「応募」「見学」「面接」「急募」「履歴書」「シフト」「時給」「交通費」「社会保険」「土日休み」「未経験」「資格」「保育」「送迎」「夜勤」「日勤」「残業」「有給」「勤務地」「最寄り駅」「駐車場」
返答は、簡潔な説明+CTAボタンにします。
例:「時給」への返答は、「時給は1,200円〜、夜勤は1,500円です。詳細を見る」「応募する」。
9. 致命的なミス⑦:信頼の欠如(個人情報・企業実在性)
採用で大切なのは安心感です。
LINE内でも、以下を明記してください。
- 会社名、所在地、代表電話、担当者名と役職
- 会社HP、採用サイトへのリンク
- 受賞歴、口コミ(外部サイトへのリンクでも可)、社員の声
- 個人情報の扱いの簡単な説明と同意文
- 例:「いただいた情報は採用業務にのみ利用し、第三者提供はしません。」
顔写真付きの担当者紹介、職場の写真も有効です。
「誰に連絡しているのか」が見えるだけで、返信率は上がります。
10. 致命的なミス⑧:計測していない(どこで落ちているかわからない)
計測なくして改善なしです。最低限のKPI(追う数字)を決めましょう。
- 友だち追加率(QRを見た人のうち、どれくらい追加したか)
- 初回メッセージ既読率
- CTAクリック率(応募ボタンなどの押下率)
- 応募CVR(友だちのうち応募した割合)
- 面接設定率(応募のうち面接に進んだ割合)
求人票やリッチメニューごとに**UTM(流入元の目印)**やボタン別のクリック数を見れば、どこがボトルネックかがわかります。
11. 成功パターン:成果が出るアカウントの共通点
- 短い導線:「求人票→LINE→1タップ応募→即時連絡」
- 価値提供の習慣:週2回は求人以外の情報も配信
- 例:職場の雰囲気、先輩インタビュー、シフトの柔軟さ、福利厚生の使い方
- 強いCTAの定期便:月1回は限定募集やキャンペーンで背中を押す
- 再活性:60日以上反応がない友だちに、見学キャンペーンや条件変更の案内を送り、休眠掘り起こしを行う
12. テンプレ集:そのまま使える文面&設計
12-1. 友だち追加訴求コピー10選
- 「最短5分で応募完了。履歴書は面接時でOKです」
- 「LINEで見学予約、空き枠をすぐ確認できます」
- 「非公開の増員枠は友だち限定で先行案内」
- 「時給・シフトの質問OK。即時自動返信します」
- 「面接日程の変更はスタンプ1つで完了」
- 「残業なしの案件だけ見たい方はLINEへ」
- 「駅チカ・車通勤OKの求人を優先案内」
- 「週2日だけ働きたい方の専用求人あり」
- 「資格手当ありの求人をまとめて紹介」
- 「未経験歓迎の職場だけをピックアップ」
12-2. ウェルカムメッセージ台本
追加ありがとうございます。
当社では、最短5分で応募、LINEで見学予約ができます。
下のボタンから、やりたいことを選んでください。
分からないことは「質問する」からどうぞ。24時間以内に担当が返信します。
ボタン例:「応募する」「見学する」「求人を見る」「質問する」
12-3. リッチメニュー構成例
- 新卒向け
- 左:会社説明会予約、先輩の声、選考フロー
- 右:募集要項、よくある質問、エントリー
- 中途向け
- 左:職種別求人、働き方(残業・在宅)、福利厚生
- 右:応募する、見学予約、問い合わせ
- アルバイト向け
- 左:シフトの柔軟さ、未経験OK求人、時給高め
- 右:近くの勤務地、応募する、質問する
13. チェックリスト:導入直後にやる10のこと
- 採用サイト、求人票、店頭、名刺、メール署名にQRと一言ベネフィットを掲載したか。
- ウェルカム+選択式メニュー+CTAの初回3通を設定したか。
- 1タップ応募(名前+連絡先だけ)を用意したか。
- タグ設計(職種、勤務地、雇用形態、経験、関心)を作ったか。
- 自動応答とキーワード応答を設定したか。
- 会社情報、担当者、個人情報の扱いを明記したか。
- KPI(追加率、既読率、クリック率、応募CVR、面接設定率)を毎週確認できるようにしたか。
- リッチメニュー、固定ボタン、画像サイズをスマホ最適化したか。
- 週2回の価値提供配信のネタ表を作ったか。
- 休眠向けの再活性メッセージを用意したか。
14. 30-60-90日アクションプラン
30日目まで:基盤づくり
- 入口の徹底配備(QRとベネフィットの掲示)
- 初回3通と1タップ応募を設定
- タグ設計とキーワード辞書を実装
- KPIの基準線を取得(現状の数値を把握)
60日目まで:A/Bテストで改善
- 価値提案をA/Bテスト(例:「5分で応募」vs「面接1工程スキップ」)
- 初回CTAの文言と配置をテスト
- 応募フォームの項目を減らす実験
- 反応が良いタグにだけ、求人案内を配信
90日目まで:運用の高度化
- タグ別の自動シナリオ(例:介護タグの人に月曜朝に求人更新)
- 休眠掘り起こし(最後の反応から60日経過した人に限定オファー)
- 社員紹介や見学会など、オフライン連動施策を追加
- 四半期レビューで、数字→仮説→改善のサイクルを固定化
15. ケーススタディ(匿名・要点)
- 業種:小売チェーン(店舗スタッフ)
- 課題:LINE導入済み、3か月応募ゼロ
- 改善:
- 求人票、店頭POP、メール署名にQR+ベネフィットを追設
- 1タップ応募を導入、初回3通を実装
- タグを「店舗×雇用形態」で管理
- 夜間の質問にはキーワード応答で即時返答
- 結果(3か月)
- 友だち追加:月20→月180
- 応募数:0→月22
- 面接設定率:45%
- 内定:月5
- 学び:入口と初回設計、摩擦を減らすだけで、広告費を増やさなくても応募は増える。
※上記は実際の取り組みを一般化したものであり、数値は再現を保証するものではありません。自社の条件に合わせて調整してください。
16. まとめ:LINE採用は“設計8割・運用2割”
応募ゼロの原因は、ツールではなく設計の抜けにあります。
入口を増やし、価値提案を明確にし、初回3通で次の一歩を示す。
タグでセグメントし、1タップ応募で摩擦を減らし、自動応答で機会損失を防ぐ。
最後に、数字を見て直す。これだけです。
付録:すぐ使える実務テンプレ
A. 固定文(コピペ可)
ウェルカム
追加ありがとうございます。最短5分で応募、LINEで見学予約ができます。
「応募する」「見学する」「質問する」から選んでください。24時間以内に担当が返信します。
自動応答(営業時間外)
お問い合わせありがとうございます。現在、営業時間外です。
よくある質問と求人一覧は下のボタンから見られます。
担当の○○が24時間以内に必ず返信します。
応募受付
ありがとうございます。1タップ応募を受け付けました。
つづいて、希望勤務地とシフトをお聞きします。ボタンをお選びください。
個人情報ポリシーの簡略表示
取得した情報は採用業務のみに利用し、第三者に提供しません。詳細は当社プライバシーポリシーをご確認ください。
B. 反応率が上がる配信ネタ(週2本の例)
- 「今週のシフト柔軟求人3選」
- 「未経験の方がつまずきやすいポイントと当社のサポート」
- 「実際の休憩室・更衣室を写真で紹介」
- 「面接でよく聞かれる質問と回答例」
- 「通勤時間別おすすめ勤務地」
- 「資格手当の実例(いくら上がるか)」
- 「先輩の1日のスケジュール」
C. 休眠掘り起こしメッセージ
最後のご連絡からしばらく経ちました。
土日休み・残業なしの新しい求人が入りました。
ご興味があれば「見学する」をタップしてください。所要3分で予約できます。
よくある質問(SNSが苦手な方向け)
Q1:タグ付けが難しそうです。何から始めればいいですか。
A:まずは職種と勤務地の2つだけに絞ってください。慣れてきたら、雇用形態や経験を足します。
Q2:キーワード辞書は何語くらい必要ですか。
A:最初は10語で十分です。「応募」「見学」「時給」「交通費」「シフト」「勤務地」「未経験」「正社員」「パート」「面接」。反応を見て増やします。
Q3:画像や動画は必要ですか。
A:必要最小限で構いません。重い画像は読み込みが遅く、離脱を招きます。職場の雰囲気がわかる写真を2〜3枚で十分です。
Q4:どれくらいの頻度で配信すればいいですか。
A:週2回を目安に、うち1回は求人以外の価値提供にしてください。求人だけだとブロックされやすくなります。
結論
LINE採用は、難しいテクニックよりも、候補者の負担を減らす設計がすべてです。
本記事のチェックリストとテンプレをそのまま実装すれば、「応募ゼロ」からの脱出は現実的です。
今日から、まずは入口の増設と初回3通、そして1タップ応募から始めてください。
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