なぜ「即ブロック」が起こるのか
LINEは、応募者にとって一番身近な連絡手段です。メールより見てもらいやすく、電話のように身構えなくてよいメリットがあります。
しかし、少し運用を誤るだけで、短期間で「即ブロック」という事態を招きます。ここで言うブロックは「友だち解除」です。一度解除されると、こちらからの配信は届きません。
原因の多くは、配信内容と配信のしかたにあります。求人自体の魅力が弱いからではありません。
本記事では、実務でよく起きる失敗を5つに整理し、なぜ嫌われるのか、どう直すかを、テンプレートと具体例つきで解説します。SNSが得意でない方でも、そのまま実務に使える形にしています。
この記事で扱う主要指標は次の3つです。
- ブロック率:期間内にブロックされた数 ÷ その期間の友だち総数。
- 返信率:配信に対して、質問や予約などの反応があった割合。
- 面談予約率:配信から面談予約ページに進み、日時を確定した割合。
目標は、ブロック率を下げつつ、返信率と面談予約率を上げることです。合言葉は、「相手の意思決定コストを下げる」。つまり、受け手が迷わず次の一歩を選べるように、タイミング、文面、ボタンを設計します。
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はじめに:LINE採用で追うべきKPI
KGI(最終目標)
- 採用数、もしくは面談完了数。
主要KPI(ふだん見る数字)
- 友だち追加数、ブロック率、既読率、クリック率(URLやボタンの押下率)、返信率、面談予約率。
まず整える計測環境
- 配信タグ:配信の目的ごとにタグを付けます。例「求人告知」「面談誘導」「コンテンツ提供」。
- 属性データ:初回アンケートで「希望職種」「勤務地」「転職時期」「経験年数」を収集します。
- 週次ダッシュボード:毎週同じ指標で推移を確認し、改善点を1つ決めて実行します。
人事がやりがちな「嫌われる配信」5選(改善策つき)
1. 「会社都合だけ」の一斉告知スパム
兆候
求人票のコピペを連投。配信目的が常に「募集告知」だけ。
なぜ嫌われるのか
受け手の状況や関心を無視しており、価値提供がありません。通知が来るたびに「宣伝だけ」と感じられ、ブロックされます。
改善策(すぐできる順)
- 週1回は価値提供に切り替える。例「面接でよく聞かれる質問と答え方」「給与・手当の具体例」。
- 属性セグメント送信にする。希望職種や勤務地に合わせて通知内容を絞る。
- 1通=1目的にする。「求人を見る」「質問する」など行動を明確に。
文面テンプレ
- NG例
「新規求人出ました。詳しくはこちら。」(同内容を複数回) - OK例
「【3分でわかる面接対策】直近の面接でよく出た質問を3つに絞ってまとめました。
・志望動機の伝え方
・前職退職理由の言い換え
・希望年収の話し方
➡︎ 面談予約 / 記事を読む」
2. 送信タイミングが悪すぎる(深夜・通勤ラッシュ・祝日の朝)
兆候
担当者の空き時間に配信。22時、通勤電車のピーク、祝日の早朝などに送っている。
なぜ嫌われるのか
通知ストレスが高い時間帯は、内容が良くても読まれにくく、ブロックの引き金になります。
改善策(基本の時間設計)
- 平日12時台、もしくは平日19〜21時に配信。
- 土日は午後以降を推奨。
- 新卒、シフト勤務、夜勤が多い職種は自社の応募者アンケートで最適時間を再確認する。
- 予約配信を標準にする。
文面テンプレ(時間を気遣う一言)
「お昼のスキマ時間に失礼します。3分で読める面接対策です。➡︎ 読む」
3. パーソナライズ“風”の誤爆メッセージ
兆候
名前差し込みだけ行い、希望職種や勤務地を無視。開発希望の人に営業求人を送る、など。
なぜ嫌われるのか
機械的で的外れと感じられ、信頼が下がります。「この会社は自分を見ていない」と判断されます。
改善策(3×3で分ける)
- 初回アンケートで最低限の3項目を取得。
- 希望職種(例:開発、営業、介護)
- 希望勤務地(例:首都圏、関西、在宅可)
- 転職時期(例:今すぐ、3か月以内、よい話があれば)
- 3×3×3の組み合わせを3〜6パターンにまとめ、配信リストを分割。
- 送信前にテスト配信(自分のスマホ)で文面と差し込み項目を確認。
文面テンプレ
- NG例
「〇〇様におすすめの営業職です。」(開発希望なのに) - OK例
「【開発/東京/3か月以内で検討の方へ】面接で出やすい技術課題と準備ポイントをまとめました。
➡︎ 資料を受け取る / 技術面談を予約」
4. CTAなし・動線不明の情報投下
兆候
お知らせだけで、「次に何をすればよいか」が文面に書かれていない。URLが文末に埋もれている。
なぜ嫌われるのか
人は“次の一歩”がわからないと、放置します。放置が続くと、「通知だけ増えるアカウント」としてブロックされます。
改善策(1通=1目的)
- メッセージの設計は、本文 → 箇条書き要点 → 太字のCTA(行動ボタン)の順。
- ボタンは最初の画面に置く。スクロールしなくても見える位置に。
- CTAはひとつに絞るのが基本。どうしても2つなら、「主目的」「補助目的」を明確に。
文面テンプレ
「明日の面談で使える“自己紹介の型”を共有します。
・1分で伝える構成
・避けたいNGワード
・最後の一言
➡︎ 型をダウンロード」
5. しつこいリマインド&未読追撃
兆候
未読者に同じ文面を24〜48時間おきに自動再送。3〜4連投が続く。
なぜ嫌われるのか
圧が強く、心理的負担になります。「無視するともっと来る」と感じ、ブロックで防衛されます。
改善策(再送は“価値を足して1回だけ”)
- 再送は最大1回。本文には新しい情報(例:給与事例、選考フローの図解)を追加。
- ボタンに**「今は見送り」**を用意し、押した人には以後そのテーマを送らない。
- 未読者向けに、30秒で読める要約を添える。
文面テンプレ
「前回の資料に“給与事例”を追記しました。30秒で要点だけ読めます。
➡︎ 資料を見る / 今は見送り」
すぐ使える:好かれる配信テンプレ3本
以下は、そのまま使える雛形です。かぎ括弧内を自社情報に置き換えてください。
1) 初回あいさつ(アンケート収集+期待値合わせ)
「友だち追加ありがとうございます。
ご希望に合う情報だけをお届けするため、30秒の質問にご協力ください。
・希望職種:〔選択肢ボタン〕
・希望勤務地:〔選択肢ボタン〕
・転職時期:〔選択肢ボタン〕
回答後、“面接で使える自己紹介の型”をお送りします。
➡︎ 回答する」
ポイント:回答インセンティブ(特典)を用意し、回収率を上げます。
2) 価値提供コンテンツ(面接対策/社員の1日/福利厚生の具体)
「直近3か月の面接で実際に聞かれた質問トップ3をまとめました。
・志望動機を深掘りされた時の答え方
・前職の退職理由の安全な伝え方
・希望年収の切り出し方
3分で読めます。
➡︎ 記事を読む / 質問してみる」
ポイント:応募先に関係なく役立つ内容にすることで、信頼を得てから求人に進めます。
3) 面談誘導(候補者メリット明示+日時選択)
「5分のカジュアル面談で、希望条件に合う求人の有無をその場でお伝えします。履歴書は不要です。
・オンラインOK
・当日夜21時まで
・給与レンジの目安もその場でお話しします
➡︎ 日時を選ぶ」
ポイント:「面談の不安」を先に解消する一言を入れます(履歴書不要、短時間など)。
セグメント設計のミニガイド
分けすぎると運用できません。まずは4軸だけに絞ります。
- 職種(3分類):開発/営業/その他
- 勤務地(3分類):首都圏/関西/その他・在宅可
- 転職時期(3分類):今すぐ/3か月以内/よい話があれば
- 経験年数(2分類):未経験〜3年/3年以上
- 例)
- 開発 × 首都圏 × 今すぐ
- 開発 × 首都圏 × 3か月以内
- 営業 × 関西 × よい話があれば
…という具合に、応募が見込める組み合わせを先に用意します。
運用コツ
- 各パターンに定番の3配信(価値提供/求人告知/面談誘導)をセットで用意。
- 1か月ごとに、ブロック率が高い順に文面と時間帯を見直します。
- セグメントは、反応が無い組み合わせを統合して数を減らし、回りをよくします。
配信カレンダー例(4週間)
目的:ブロック率を抑えながら、面談予約を安定的に増やす。
前提:平日昼または19〜21時に配信。1通=1目的。
- 1週目
- 月:価値提供「面接で聞かれる質問トップ3」
- 木:面談誘導「5分カジュアル面談、履歴書不要」
- 2週目
- 火:求人告知(セグメント別に1本ずつ)
- 金:社員ストーリー「入社1年・Aさんの1日」
- 3週目
- 月:価値提供「退職理由の安全な伝え方」
- 木:面談誘導(時間帯を変えてABテスト)
- 4週目
- 火:求人まとめ(3件まで。比較表つき)
- 金:月次まとめ「今月の人気求人と次月の選考スケジュール」
基準値と判断
- ブロック率:10%超が続けば文面と時間を見直し。
- 返信率:5%未満ならCTAと見出しを改善。
- 面談予約率:1%未満なら予約ページの導線(最初の画面にボタン)を再設計。
NGを回避するためのチェックリスト(保存版)
送信前5項目
- 目的は1つか(求人告知/面談誘導/価値提供)。
- セグメントは合っているか(希望職種・勤務地・時期)。
- タイミングは適切か(平日昼・夜、土日は午後)。
- 画面1枚目に太字のCTAがあるか。
- 測定タグは付けたか(配信名、リンク、ボタン)。
しつこさ回避
- 再送は最大1回、必ず差分情報を入れる。
- 「今は見送り」ボタンを設置し、押した人を次回配信から除外。
法令・コンプラの基本
- 取得する個人情報は目的を明記し、同意を取る。
- 不要となった情報は適切に削除する。
- 社外に共有する場合は、規程と契約を整える。
まとめ:嫌われない運用=「相手の意思決定コストを下げる設計」
LINE採用で嫌われる理由の多くは、会社都合の一斉告知、時間帯のミス、的外れの“なんちゃって個別化”、行動がわからない文面、しつこい再送です。
これらは、今日から直せます。やることはシンプルです。
- 価値提供を週1で入れる。
- 初回アンケートで3つの軸(職種/勤務地/時期)を集め、配信を分ける。
- 1通=1目的にして、最初の画面に太字のCTAを置く。
- 時間帯は昼か夜に寄せ、予約配信を標準にする。
- 再送は1回だけ、差分情報つき。「今は見送り」ボタンを用意する。
この5点を守るだけで、ブロック率は下がり、返信率と面談予約率は上がります。
まずは、次回の配信をテンプレに差し替え、初回アンケートを設置し、配信カレンダーを4週間分だけ組んでみてください。
大がかりな仕組みは不要です。小さく始め、毎週ひとつ改善する。それが、嫌われないLINE採用の最短ルートです。
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